2013年3月 | ▲ |
25日(月) 飽くことなく、倦むことなく、レ・ミゼラブル25周年記念コンサートを見ているわけですが。 ラミン・カリムルーの声は、これ、あれです。変動指数が高すぎるってやつだと思います。オペラ座の怪人25周年記念のファントムでは「激情型ファントムだのう」と思うくらいだったのですが、25周年記念アンジョルラスは、もう、ほんとに、変動指数が高すぎて、チグリスとユーフラテスの岸辺です。 酔っぱらってるので、もう、これ以上、書けない。 父のショートステイ利用が、いまんとこ、けっこう順調です。一泊ですけど、夜、かれがいないって、偉大。空気がかるい。まあ、今夜はいるんですけど。ちなみにTV点けていないと「点けろ」と思しき発言をくりかえすわりに、点けると「なにいってるか分からない」と思しき発言をくりかえして不機嫌になることがあるのですが、変動指数が高い歌声を流しておくと、わりと静かなので、そういう意味でも重宝しています。 そんでねえ、萩尾望都『銀の三角』は初読から数年して、ようやく自分の理解がおいついた話なのですが、佐藤史生『ワン・ゼロ』も、いま読めばどうにかもうちょい追いついているのではという予感、というか自分への期待、があるわけで、復刊ドットコムの佐藤史生コレクションで出ないかなあと待っているのです。あと「阿呆船」とか、「心臓のない巨人」あたりも、読んで吐き気を催したいよ。 前回更新時も、酔っぱらってるって書いた気がするな。酒+ラミン・カリムルーでだいぶ酔います。 30日(土) りっちゃん、殊能将之が死んでしまったよ。 自分はTwitterアカウントを持っていないけれど、最近はブクマしてるBlogさんがTwitterも併用していることが多いので、結果的にTwitterで情報を知る、こともあります。で、以下は一部敬称略で書きます。 職場の昼休みに見た、加藤祐子(@mizukawaseiwa)がRTした豊崎由美(@toyozakishatyou)のRT経由で、佐々木敦(@sasakiatsushi)のつぶやきを知る。「22分前」になっていた。 Twitterアカウントのアドレスをはっつけて、母に「殊能の訃報」とメールしたのが12:26で、だいたい12:52までのあいだに「本人のTwitterアカウントの最終が2/8」「ニュース等なし」「Wikiの『殊能将之』はまだ編集されてない」「メフィスト最新刊はまだ発売じゃないっぽい」「Amazonで4/4予定になってる」「予約してくれ」「2ch殊能スレに該当Tweet投下されてて数レスついてる」等々を確認しつつ、お昼のうどんを食べる。 退勤後、18:20すぎにメールチェックしたら、母から14:28に「大森望(@nzm)のTweetでも書かれている」ときていた。いま現在確認すると佐々木氏と大森氏のつぶやきは、佐々木氏のほうが「7時間前」、大森氏が「8時間前」。ざっくり推しはかって、佐々木氏が12:00前後につぶやき、大森氏がその後1時間以内って感じでしょうか。「雑誌の正式発売前なのに」的な「批判」があったらしいこと、佐々木氏には「第一報」のつもりなどなかったこともつぶやかれています。これについて、自分は「誰々が何々すべきだった」等の意見はないです。大森氏はメフィストが店頭に並ぶ日を待ってつぶやく予定だったのかな、くらいは思います。 で、その18:20すぎの時点で、Wiki編集済とか、殊能スレあれからのびて新スレ突入(そもそも投下レスが848)とか、Google検索するとニュースは14:33付のヨミウリオンラインのみかとか、でもその後ちょこちょこ、夕方ニュース扱いなのか、他ニュースサイトでも記事があがりはじめたもよう。本屋に寄って、講談社ノベルスの棚を確認してみたら、確認できる殊能の在庫は『子どもの王様』ノベルス版が1冊だった。 ところで冒頭の「りっちゃん」は、高校時代の友人で、いまは連絡をとっていないのだけれど、有栖川有栖、京極夏彦、そして麻耶雄嵩を授けてくれた恩人であります。「ハサミ男」がメフィスト賞を受賞した際の座談会が掲載された「メフィスト」も、りっちゃんと読みました。で、その後ノベルスが出版されたので「見つかったんだね、『ハサミ男』」なんて話もしました。ところが肝心の、殊能作品の感想を語り合ったという記憶がないのだよね。語り合ってないのかもしれません。センター試験3日めに、麻耶の『鴉』についてだったか、『夏と冬の奏鳴曲』を「本格ミステリとして」解題した評をネットから拾ってきて見せてくれたんだったか、そういうことについて語り合ったのを覚えていますが。ちなみにわたしたちふたりの解釈は、「桐璃は和音島でふたりに分裂した」で一致してました。ともかくりっちゃん、殊能が死んだよ……。 自分はネットでの殊能将之を追っていなかったので、『キマエラの新しい城』以降の殊能を知らない。そんで結局、いちばん好きな話はその『キマエラの新しい城』なんだが、所有してるのは『ハサミ男』の文庫のみだなあ。もう書かないのかなーなんてずっと思っていて、きょう、もう読めないのだと知る、この一足飛びな気持ち。この喪失の気分には『鏡の中は日曜日』が似合う気もしますけど、それよりこれか。 かくて、「キマエラの新しい城」と題するこのいみじくも楽しき物語は終る。 (先述したように手元にないので、表記はちくま文庫『アーサー王の死』に拠りました) |
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